カスタマイザビリティ

一昨日書きたかったけど,眠くて書けなかったこと.


一昨日のNHKスペシャルを観た感想.昨日の特集は「デザインウォーズ ケータイ開発の舞台裏」今日25日(水)の24:20〜25:09に再放送があるので興味のある方は観てみてください.
番組の内容は,世界で1000万台売れた「チョコレートフォン」を日本で販売するLG電子,それまで技術主導で携帯電話開発からデザイン主導で開発を始めたNEC,携帯電話で「エモーション」の表現を追求するソニー・エリクソン.それぞれの開発現場での舞台裏が取り上げられています.

携帯電話の搭載機能として,電話,メール,Web閲覧,カメラ,ワンセグと期待される機能が飽和してきて,競争の主要素はデザインに移ってきた.というか,機能性重視という印象のdocomoが他の会社に対して,やっとデザイン主導の機種を出し始めたというのが番組ではでてこなかったけど、本当の所じゃないかな.


デザイナーが提案した形を元に携帯電話を開発する場合,デザイナーが提案するものが必ずしも実現可能なモノである訳ではない.デザインの方向性の急な変更で,デザイナーと技術開発者の間の空気が険悪になっていた場面に苦笑いしてしまった.でも、デザイナー=形を作る、技術者=機能を作るという構図は賛同したくない。もっと、技術者はデザインを知るべきだと思うし、デザイナーは技術を知るべきだと思う。


番組の中で1番印象的だったのは,ソニーエリクソンのデザイナーが集まって議論している中で出てきた「ジーンズの様にケータイを使い込むことで価値を付ける」という言葉.個人にとってのモノの価値は、機能性、価格だけではなくて、そのモノに対する思い入れであったり、過程も含まれるはず。
僕が思うには,カスタマイズ性の有無があらゆるプロダクトで1番重要だと思う.基本的な機能は必要だが,最初から全ての機能が揃っているというのは,限りなく不可能.技術開発者に言わせると,ふざけるな!とか言われそうだけど,カラーだけじゃなくて,カメラ,ワンセグ機能の有無を同じ機種でカスタマイズできたら良いんだけどな.DELLのパソコンみたいに.


しかし、自分なりのケータイを作り上げていく余地が必要としたら、製品自体はもっとシンプルであるべきじゃないかな。思うんだけど,ケータイに大量にシールを貼って,ストラップを付けている女の子の方が,自分だけのケータイ・カスタマイズの仕方を知ってるよなぁ.