試行のための破壊と再構築

PROJEkCT TWOの『ライヴ・グルーヴ』を半額で売られていたので即購入.King Crimsonのバンド内ユニットとして,音楽的実験を行うために作られたPROJEkCTシリーズの2番目のユニット(実際の活動は1番目).V-DRUM,GUITAR,TOUCH GUITAR*1のトリオ編成でのライブアルバム.V-DRUMに組み込まれたさまざまな音色パッチを時にリズムマシンのごとく操り,時に歌わせるブリュー星人.ギターなのかベースなのかキーボードなのかわからないTOUCH GUITARよりトレイガン.時にアンビエントな響きを奏でたかと思うと,抉るようなフレーズを挿入するフリップ翁.本当にトリオでやってるのか?と思わせる程テクニカルでテクノロジカル.ロックを1通り聴いて飽きた人にはオススメ.
プログレというと,ドリームシアターのようなプログレッシブ・メタルを思い浮かべる方が多いけれども,前衛,実験音楽としてのプログレを体現するクリムゾンの方が個人的には非常にしっくり来ます.John CageSteve Reich最高とか言っちゃう現代音楽リスナーなもんで.クリムゾンについては,特に90年代後期のクラブミュージックの要素を組み込んだ路線から現在のヌーヴォー・メタル路線はお気に入りで,数年前のmyceさんとKing Crimsonのライブに行きました.なんていうか,かなり音楽に極端な指向性がある2人だわ.

ライヴ・グルーヴ

ライヴ・グルーヴ

*1:主に弦を押さえるだけで演奏するスタイルのギター.通常のギターの音域からベースの音域までカバーしている