一年経って

もう一年経ったんだよね。

今日は3月11日、震災からちょうど一年。


あの時のことを書き出しておこう。


その頃は強めの地震が増えてて、今日は揺れが大きいな…これは…『机の下に隠れて!』の声で仕事場にいた全員が机に潜った。


激しい揺れの中、重かったはずの机が簡単に右に左に動いて、天井は落ち、キャビネットの書類が投げ出され、あっという間にいつもの景色は変わってしまった。


揺れが収まった後、整然と外へ避難した。ちょうど避難訓練をしたばかりだったから、みんなテキパキ行動出来たんだよね。


外に列を作って待ってる間、首の後ろが変だなと思ってたら、周りの人が皆表情を変えて、手当をしてもらうように言われた。どうやら机の裏でぱっくり切ってしまったらしくて、後でシャツ見たら真っ赤になってた。結局、応急処置だけで以降病院にいかずに治ったので大したことは無かったんだけど。


その日は当然電車やタクシーも機能するはずがなく、家まで6時間ほどかけて同僚と三人で歩いて帰った。
仕事場の最寄りのコンビニは本震の直後で停電していたけど、営業してて、帰る前に食べるものを確保しておこうという人が列をなしていた。自分はその日はなぜかいつも買わない量のお菓子と飲み物を地震が来る前に買ってたから、特に何も買わず。不思議なことにその日だけやたら買ってた。


ツイッターやブログに大丈夫って書いたり、家族にメールしたりしながら、歩いた事のないのない道をとぼとぼと帰りました。
途中、チョコとコーヒーを歩いて家に帰る人のために配ってるおじさんに会いました。自分もチョコとコーヒーを頂いた。電気やガス、水もが止まってるはずなのに、温かいコーヒー。まだまだ寒い時期だから本当に有難かった。一生のうちで1番美味しいコーヒーだろうな。


脆い塀や家屋が軒並み崩れて、地面は波打ってて、家の周りまで来ると見慣れた景色が奇妙に歪んでいた。
家に着いたその日は疲れてあんまり考えたりも出来ないまま眠りについた。


明るくなって、充電池で携帯も使えるようになって、少しずつ状況が掴めてきた。
ただ出来るのは家の中でじっとしているだけ。
自分の家では比較的早く電気や水道が復旧したので、食料探しに。やっぱり水や弁当類はいち早く無くなってたけど、麦茶やスポーツドリンク、野菜ジュースがお粥や菓子類が残ってたのでそれを。
非常時の食料は水分も取れるし、温めなくても食べられるから、乾パンとかよりレトルトのお粥が良いなと思った。
それから同期の家に行って、ネット中継で原発が爆発するシーンを見た。正直、訳がわからなくなった。
入ってくる情報もどう受け止めたら良いのかわからなくなって、ただ家に引きこもって格闘技やプロレスの動画見てた。格闘技やプロレスの選手の負けない気持ちを見て、自分を奮い立たせてた。
…でも、人に会えなくて、何にもする事が無くて、家に数日。辛くてどうしようもなくて、サイアクだったな。

メールやツイッターで励ましてくれた人にホントに感謝してる。



その日から1番変わったのはなんか迷ったらGOすること。
だって、明日はもう来ないかもしれないよ?
今日会った人は明日から会えないかもしれないよ?
だからって、コミュ障はパッと治らないけど、言いたい事は出来るだけ言う様にしてる。



あの日を忘れないでおこう! がんばろう! って言う人もいるけれど、正直僕はあまりついていけない。。。
思い出したくないから。
だから、いまだに津波の映像や画像は見れない。テレビを買わないのは、時間が取られるからもあるけど、いつそんな映像が流れるかわからないから見れないという理由もあったり。


それより、日常が、いつもの日常として淡々と過ぎていったら良いのにな。
みんな気を遣ったりしないで、好きな事してた震災前みたいに。
人生楽しまなきゃ。



ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。すいません長文になりました。